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今からでも遅くない節税~

先生方から「決算直前に節税なんて出来ないよね?」というご相談をお受けすることが多々あります。そんな方のために今回の経営ワンポイントアドバイスでは、決算直前の節税方法としまして、固定資産台帳の見直しについてご紹介させて頂きたいと思います。
◆固定資産台帳を見直すと節税になる?固定資産台帳には10万円以上のクリニックの資産が記載されています。その資産はそれぞれに定められている耐用年数に、応じて、徐々に減価償却という方法でクリニックの経費として計上されています。例えば、エックス線装置は6年間、歯科診療用ユニットは7年間で徐々に経費化していくということになります。
そういった物が記載されている固定資産台帳を見直していますと、稀に「すでに廃棄してしまっているよ」といった物が記載されたままになっている場合があります。そのような資産は、除却という処理を行うことにより、残っている帳簿価格を全額経費にすることができます。また、1点10万円以上の備品には所有しているだけで償却資産税と呼ばれる固定資産税の一種が課税されますが、除却した資産はその償却資産税も課税されなくなります。
◆どのくらい節税になるの?仮に400万円の耐用年数7年の歯科用ユニット(定額法)を4年間使用し、入れ替え等により廃棄した場合、経費として計上できる額は約170万円となります。所得税が最高税率の方であれば所得税、住民税併せて約94万円の節税になります。翌年課税される償却資産税は年間約1万3000円安くなります。
固定資産台帳を見直してみますと、案外廃棄した資産がそのまま記載されていることがあります。決算・申告期限前であれば廃棄による経費計上や、償却資産の対象から外すことで、税金を抑えることができますので一度会計事務所へご相談頂ければと思います。

 平成30年1月1日医療タイムス掲載