お知らせ

レセコンから電カルへ~

昨今、電子カルテは新規開業される診療所ではおよそ100%近くが導入しているのが現状です。平成10年代前半は開業される場合はレセコンの導入が殆どでした。「電子カルテは不安定で使い勝手がもうーつで、まだまだ導入は早いな」と言われる先生方が大半を占めていました。
しかしそこから数年で電子カルテが入りだし、エコー、内視鏡などの画像連携を可能にするPACSが定着し始め、血液検査機器類と電子カルテの連携が可能になり始めるとあっという間に開業される診療所の殆ど全てで導入される様になりました。電子カルテの導入メリットは色々有りますが、先生方の殆どがペーパーレス化を第一に挙げていました。データの殆どは診療所のサーバに蓄積していくのみで他の医療機関や他の職種との連携は進んでいませんでした。
これから導入シェアを大きく伸ばしていくであろうと思われるのがクラウド型電子カルテです。一般的なレセコン一体型電子カルテの初期導入費用が大体300万~500万円(税別)位が多く、月額3万~5万円(税別)ほどの保守費用が必要です。これがクラウドとなると、レセコンのハードウエアとソフトウエア一式の初期導入費用が100万円台(税別)程、月額の利用料は1万円台~2万円台(税別)位のケースが多く、格段に安価に導入が出来ます。導入後のコストの差は大きい物となります。
クラウド電子カルテについては院外サーバを利用する事でセキュリティの不安を導入する時の課題とする声が少なくありませんでした。しかしながらここ数年でクラウドに対する不安要素を唱える声は以前と比べて非常に少なくなってきました。その背景には我々の生活の中でスマホの画像データの保管先として、ネットバンキングなどの金融決済行為のべースとしてクラウドサービスを躊躇なく利用している環境がクラウドへの不安を少なくしているのではないかと思われます。コスト面での優位性、セキュリティの向上を背景にこれから導入が進んで行くのではないでしょうか。
医療データの共有という高度で必要性の高い目標を成し遂げる為の一歩がクラウド型電子カルテの普及ではないでしょうか。しかし現在導入に注意しなければならない点があります。パッケージ型電子カルテでは完成されている医療機器類、検査器類との画像連携やデータ連携が必ずしも完成されているとは言い切れないケースもあります。
また導入・設置・メンテナンスを先生がご自分で行わなければならない商品もあります。この様な場合サポート業者との契約も必要になりますのでその費用もコストとして考慮しなくてはなりません。
これらの点に注意してクラウド型電子カルテを導入対象として検討する事も良いのではないでしょうか。

 平成30年6月10日 医療タイムス掲載