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「心理的安全性」を高めよう

「心理的安全性」とは、ハーバード・ビジネス・スクールのエドモンドソン教授が提唱した考え方で、職場やチームが開かれた雰囲気で、メンバーが自由に意見や気持ちを表明できる状態であることを指します。

米グーグル社のプロジェクトで、チームにとってそれは重要な要素であると広く知られるようになり、現在は医療現場においても心理的安全性は注目され、安全な医療環境の構築において不可欠な要素であるとされています。

医療現場においてミスは患者の医療安全に直結するため、速やかな報告や他のメンバーのミスに気付くことも大変重要です。しかし、知識不足や能力の低さを見せたくないなどの不安感があった場合、それは率直な発言を妨げる一因となります。

同教授の研究では、人間関係の良好なチームはミスが多いという結果もありますが、これはミスやインシデントを報告しやすい環境があるためで、心理的安全性が高いチームでは率直なコミュニケーションが促進され、問題が早く表面化されることを示しています。

リーダーや同僚の「何でも話して下さい。相談してくれてありがとう」といった、発信した人を尊重して、オープンなコミュニケーションを取ろうとする言動がチームに心理的安全性を作り出します。

また、リーダーが発揮するリーダーシップも、心理的安全性を高めていくためのポイントとなります。リーダー自らが完璧な存在であることよりも、自分の弱さを認めつつ、スタッフと信頼関係を築いていくことも重要です。

心理的安全性をチームの土台として、安全な医療環境を構築し、質の高い医療を提供できるよう、職場やチームを見直し、全員が積極的に発言や意思表示ができるような工夫をしてはいかがでしょうか。