お知らせ

これからの社会保障制度

デジタル・トランスフォーメーションという言葉があります。AI、IoT等を駆使し古い仕組み、概念を新しい方向に変革していく意味合いだと思います。昨年からのコロナ禍により社会状況は一気に変化してきました。人の動きの抑制によりステイホームを余儀なくされ、家族間での情報交換や会話は今まで以上にLINEが利用されるようになりました。企業でもZoomを利用しての会議、商談が盛んに行われています。会議や商談の資料をPC上のファイルで共有する事によりペーパーレース化が促進された感があります。会議の為の移動時間、経費、労力を削減し別の仕事に有効利用する事も出来ます。これもーつのデジタル・トランスフォーメーシヨンかもしれません。人生100年時代を迎え高齢者人口が多くなる反面、それを支える医療従事者の就労割合の減少、世帯構造の変化による1人暮らし人口の増加が見られ、ちょっとした手助けが家族から得られず、ときにホームヘルパー等の生活支援等が必要と思われる世帯は2040年頃には推計230万世帯になると言われています。一人一人の暮らしを支えていくために、それぞれの地域事情を踏まえつつ、さまざまな民間企業、医療福祉事業者、NPO法人、住民団体等と横断的な連携と情報のやり取りが必要になります。新しいつながり・支え合いのあり方を考えていくことも必要です。ビッグデータの利用による新しいサービスやAIを利用した医療改革等、社会保障をはじめとした行政の仕組みも大きく変化していくと思われます。令和時代の社会保障や働き方のあり方はこのデジタル・トランスフォーメーションと寄り添った形で進めて行く必要があるのではないでしょうか。
令和3年3月1日  医療タイムス紙掲載