お知らせ

情報化社会の盲点

サイバー攻撃によるKADOKAWAからの大規模な情報漏えいは、まだ記憶に新しいところですが、情報を預かる立場上、日々ウォッチしているセキュリティー事案を見ていても、このところの悪意ある攻撃の激しさは目に余るものがあります。

機器の脆弱性を突いた攻撃もあれば、個人に宛てたメールを発端とする手口も未だ減る様子がありません。

そんな中、宮城県にある公的病院の情報漏えいのニュースが報じられました。

同院によると、病院の建て替えに伴い不要となった窓口の「POSレジ端末」の廃棄を委託された業者が、消去せずに流通させてしまったために、端末に記憶されていた約4万8千人の個人情報が漏えいの危機にさらされたという事案です。

報道によると、同院でも情報機器の処分の際のルールは定められていたようですが、廃棄を担当した人も、POSレジ端末という情報機器らしからぬ機械の中にまさか個人情報が入っているとは思わず、結果としてそのルールが守られなかったのではないでしょうか。

さまざまな機器の機能が増え、便利になっていくことで、思わぬところに情報が入っていることがあります。

今回の同院のニュースは、情報化社会における一つの警鐘ともとれ、KADOKAWAのように外部からの攻撃によるものとは性質が違いますが、私たちも明日は我が身と捉え、機器の扱いには慎重に対応していくことが求められています。