お知らせ

相続した土地の選択肢

2023年から相続土地国庫帰属制度がスタートしました。

この制度は相続等で取得したものの、維持することが困難などの理由で手放したい土地があった場合、一定の要件を満たすことで、国に引き渡すことができる制度です。

相続放棄とは異なり、必要な財産は維持しながら、不要な土地だけを手放せるため、財産整理の選択肢の一つとして、注目されています。

制度施行から2年が経ち、法務省から、25年8月31日時点における宅地や田畑といった地目別の申請件数や帰属件数の最新統計が公表されました。

申請件数は4251件で、そのうち引き取ってもらえた帰属件数は1936件となっており、帰属率は45%となっています。

24年に公表された統計と比べると、申請件数は2倍以上、帰属件数は8倍以上となり、わずか15%であった帰属率は大幅に改善され、活用できる制度として期待がもてます。

一方、帰属件数の内訳をみると、田畑と宅地の帰属率は40%を超えているものの、山林は18%にとどまっています。

却下や未承認理由も公表されているのですが、「境界線が明らかでない土地」と「添付書類の提出がない(書類不備)」が高い理由となっており、山林を帰属したい場合、これらの理由をクリアしなければならず、現時点で境界線がわからない山林は、帰属へのハードルが高そうです。

境界線が明確になっている場合、田畑や宅地であれば帰属できそうですが、申請する場合、申請時に1万4000円の審査手数料がかかり、承認後も、土地一筆あたり原則20万円の負担金があるため、注意が必要です。

事前にどれくらい費用がかかるのか試算した上で、不要な土地がある場合、財産整理の選択肢の一つとして、制度の利用を検討してみてはいかがでしょうか。